SENIOR RESIDENT専門研修

 順天堂大学医学部附属浦安病院
皮膚科専門研修プログラム

 

  機構専門医制度に基づく皮膚科の後期臨床研修カリキュラムについて

  プログラム名

   『順天堂大学医学部附属浦安病院東葛南部保健医療圏皮膚科研修プログラム』

  プログラム統括責任者

   須賀 康 (順天堂大学浦安病院皮膚科 診療科長・教授)

  専門医研修の教育ポリシー

   順天堂大学浦安病院は日本皮膚科学会認定の主研修施設であり、機構専門医制度の研修基幹施設です。地域の基幹病院として、
  日常的な疾患から、極めて稀な疾患まで幅広く多くの患者さんが来院しています。 当科では「説明と納得の医療」をモットーに皮膚科の
  全域を取り扱っています。不安を抱え来院された患者さんに専門用語ではなく、分かりやすく納得しやすいよう、丁寧な説明をおこなうこと
  を医局員全員で努力しています。

  研修方法

 

  診療

   患者さんは、医師に医学情報や医療のみならず実に多くのことを教えてくれるものです。あらゆる意味において「患者は師なりと知るべし」
  を忘れずに日々の診療を一緒に行っていきましょう。 当科のSubspecialtyは、アトピー性皮膚炎、乾癬、魚鱗癬、掌蹠角化症などの皮膚が
  カサカサとなる「角化症」と呼ばれる疾患であり、特に(1)角化症の病態生理とその治療法の開発、また、(2)これらの疾患のカユミが如何に
  発生し、如何に治療してゆくべきなのかに興味をもっています。そして、(3)色素沈着症(シミ)、白斑、ニキビ、脱毛症などの「色素異常症」
  「附属器疾患」と呼ばれる疾患の整容的、美容的なトラブルに対しての治療、スキンケアも得意分野です。(4)また、2019年度からは高度な
  皮膚外科手術にも対応しています。実際の診療は、外来、入院、手術ともにグループ制を採用しており、教授以下の上級医師スタッフとの
  密接な連携のもとに診療を行うシステムとしています。当科の治療の特徴としては、難治性のアトピー性皮膚炎や円形脱毛症などの紫外線療法
  (Narrowband UVB、エキシマライト)、自己免疫性水疱症や重症薬疹などに対する血漿交換療法や大量ガンマグロブリン静注療法、難治性
  白斑に対するサクションブリスター植皮術なども積極的に行っています。
   また、高齢化社会を迎え、近年増加している皮膚悪性腫瘍に対しては手術・化学療法を行っており、入院患者数は年間約450名、年間手術
  件数は外来手術を含めると年間約800件に上ります。 診療での疑問、質問はインシデントなどをおこさないように、「即座」に尋ねて欲しいと思
  います。スタッフ全員で私どもがサポートいたします。研修目標に到達できるよう、積極的な参加を期待しています。


  教育

   教育はグループ制を原則とし、上級医師が必ず研修医の指導助言および相談に対応しています。毎週木曜日は病理科と合同で皮膚病理の
  モーニングカンファランスを行い、午後には医局員全員で教授回診、夜には医局カンファランスを形成外科と合同で実施しています。研修医向け
  のオリエンテーション、ミニレクチュアーは上級医師より随時行われています。また、外部の著名な皮膚科の先生を招いて行われる、浦安皮膚臨床
  懇話会も2ヶ月に1度の割合で新浦安駅前のホテルを会場にして行われています。

  研究

   研究に関しては、順天堂大学(本郷)、順天堂大学環境医学研究所(浦安)、製薬企業などとの共同研究が実施されています。博士号取得を希望
  する場合には、当院の環境医学研究所に併設されている大学院において基礎研究を行うことが出来ます。

  研修プログラム
  経験すべき疾患、病態

 

    湿疹皮膚炎群(接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎など)、蕁麻疹、薬疹、皮膚感染症、角化症、水疱症、母斑症、膠原病、色素異常症
  皮膚腫瘍、皮膚附属器疾患など


  経験すべき検査手技

   パッチテスト、プリックテスト、皮内反応、ダーモスコピー、皮膚超音波、ツァンクテスト、光線感受性テスト、真菌検査・培養など


  経験すべき手術手技

    デブリードマン、皮膚良性腫瘍切除術、皮膚悪性腫瘍切除術、全層及び分層植皮術、皮弁術、サクションブリスター植皮術、陥入爪根治手術、
  炭酸ガスレーザー手術など


  学会・研究会

   関連の学会・研究会には出来る限り出席して、機会があれば質問をするようする。上級医師の指導により、最低でも年1回の症例報告、
  及び論文執筆を行う。

  取得できる専門医資格

   機構専門医制度認定の「皮膚科専門医」、その後には「皮膚科指導専門医(レーザー・美容、皮膚悪性腫瘍など)」の取得を目指します。
   皮膚科専門医は機構専門医制度では、最短5年間で受験資格を得ることが出来ます。ただし、受験には講習会への参加の他、学会・論文
  発表数が満たされていること。外来・病棟で経験した疾患の患者サマリー、執刀した手術記録の提出が条件となっています。 また、当施設は
  日本レーザー医学会・日本レーザー治療学会の専門医の教育研修施設にも認定されています。日本医真菌学会認定専門医の取得にも
  対応しています。

  指導スタッフ

     スタッフ紹介をご覧ください。

  募集定員

    4名/年(皮膚外科枠、大学院枠を含む)

  入局案内

   見学や相談の希望がある方は、下記までご連絡ください。
   連絡先:医局長 金子 高英
   e-mail:t.kaneko.ut@juntendo.ac.jp
   FAX:047-380-1042 TEL:047-382-1883